自閉スペクトラム(グレーゾーン)と判断された場合

診断にも至らず、その為に適切な支援を受けられない、お子さん達は沢山存在します。WISC検査を受けても「自閉スペクトラムの傾向あり」などです。自閉スペクトラムのお子さんの特徴は、ほぼ言語性という聴覚から司る能力が高いお子さんが80%です。ですので勉強には影響しません。ですが社会的コミュニケーションに於いては相互性がとても重要になります。相手の反応に応じてやりとりをする事が求められます。そこで大事なのは言語のやりとりだけでなく非言語的なやりとりです。言葉だけでは伝えられない。微妙なニュアンスだったり、表情、目の動き、身振り、また声のトーンなどです。それを正確に読み取ることで相手に気持ちや意図が伝わります。言語をいくら流暢に、円滑に出来ていても、いくら難しい言葉や言い回しを知っていても、社会的コミュニケーションの能力とは直結しません。言語の能力が低くても社会的コミュニケーション能力が、豊かなお子さんが存在する一方で、言語的能力が高いにもかかわらず、社会的コミュニケーション能力に深刻な欠落が認められる、お子さんもいます。では社会的コミュニケーション能力とは何でしょう?となるのですが簡単に記載すると「人と慣れ親しむ能力」です。例えば、懐いていったり、一緒に何かをしようとしたり、同じ気持ちになったりする能力です。また類似している障害、もしくはその傾向にあるお子さんもいらっしゃいます。その1つは昔はサイコパスなどと呼ばれた事もある「反社会性パーソナリティー障害」です。比較的軽度のお子さんが多いのですが、やはり人と慣れ親しむことを望んでおりません。そして「反社会性パーソナリティー障害」は遺伝要因や環境要因が大きいとされているのが自閉スペクトラム児との大きな違いかと思います。厳密に言うと自閉スペクトラム症の社会的コミュニケーション障害と社会的コミュニケーション障害は定義上は同じではありません。自閉スペクトラム症の社会的な社会的コミュニケーション障害には、対人的、情緒的相互性の障害が含まれています。その場のふさわしい会話をする事が難しいだけでなく、人の気持ちを理解したり、人に近づいていって人と関わりをもとうとすること自体が困難です。それに対して社会的コミュニケーション能力障害は、あくまで、コミュニケーション能力、スキルの障害です。区別しやすい様に「語用論的コミュニケーション障害」と呼ばれる事もあります。簡単に言うと実用的コミュニケーション障害です。自閉スペクトラム障害の社会的なコミュニケーション障害は認められないのに、社会的なコミュニケーションに障害があるお子さんは多数おられます。それなりに人と交流を持ち、友人と意気投合したり、それなりに一緒に楽しんだりはするけれども微妙なニュアンスが伝わらなかったり、どこか言葉遣いや口の利き方が適切ではなかったり、というものです。このようなケースは人と相互的な関わりを持つことは出来るので社会的コミュニケーション障害には該当しません。ですので結果として「グレーゾーン」となってしまうのです。次回は、より深く自閉症スペクトラム障害について記載をさせて頂きます。一般社団法人加藤永江教育研究所では、上記の様な、お子さん達に対して専門家がカウンセリングを行う機関でもあります。